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時には死について考えてみる、愛は口にしないと勿体無いって話

昨日は思いがけず、素晴らしいイベントに参加する事ができました。

 

 

15年以上、訪問看護をされていらっしゃる片山さんという女性を囲んでの座談会でした。会場もとても素晴らしかったのは、言うまでもないのですが…集まった方々も素敵な方が多く。本当に素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。

 

 

訪問介護ということで、「人の死」や「家族やパートナーとの関係性」など普段は語ることの無い深いお話でした。

 

 

2組みのご夫婦のお話だったのですが、とても素敵だなと思ったエピソードだったのでこちらでシェアさせて頂きますね。

 

 

高齢のご夫婦がご自宅で過ごすとなると、やはり医療的サポートは必須。病状は、決して良いという状態でもなくてもやはり思い入れのある家で過ごすってことは、心の安寧に繋がります。そんな皆さんのサポートをされてるってことは、本当に素晴らしいなと思います。

 

 

高齢になることで、色んな病気を併発し大量の薬を飲む。中には、立って歩けなくなってしまったりとだんだん弱りになって亡くなる方もいますが…今回、とても印象的だったのが。

 

 

高齢のご夫婦で、旦那さんが奥さんに

 

「愛してるで」

 

の一言を伝えられたことでした。最初こそ、冗談めかして「言ってみたら?」と看護師さんから促していたのですが。「気持ちの入ってない愛してるなら、なんぼでも言えるわー♪」って看護師さんが来られる週1回、「愛してるでー」って冗談めかして、伝えてられたそうです。

 

 

奥さんはその度に、恥ずかしそうに嬉しそうに満面の笑みでした。本当に嬉しそうにしていたとのこと。彼女は照れてしまって「愛してる」と返すことは無かったのですが、歩けなかった奥さんの病状は「愛してるで」の効果でみるみる歩けるようになりました。

 

 

たった1つの言葉。

 

 

でも、その言葉が彼女の魂に響いて。そして、驚異的な回復を見せたのだと思います。

 

 

日本人の男性は特に、恥ずかしがって言わない人が多いと思います。特に、うちの両親も典型的な日本人の夫婦ってやつで、そんな言葉を聞いたこともありませんでした。

 

 

でも、1つだけ。

 

 

母を私は卵巣がんで亡くしてるのですが、その死に際にやっと

 

 

 

「わしの所に嫁に来てくれてありがとうな。お前で良かった。ありがとうな。」

 

 

 

と意識が朦朧としている母の手を取って口にしていました。

 

 

最期だから言える言葉なのかもしれませんが・・・もっと早く言えたんじゃないの?って思いが私の胸の中で棘のように刺さっていました。だって、それまでの母は家族のために家事も仕事もこなすスーパーウーマン。何一つ文句も言わずに、ってわけではなかったけれども・・母が居るから家庭が太陽に照らされたように温かかった。今では、もうその温かさを感じることはできなくなってしまいましたが。

 

 

 

大切なものは後に取っておく。照れくさいから言えない。表現しようとしないのが、日本人の典型でしょうね。けれども、想像してみてください。こうやって家族に看取られて、ベットで息を引き取れることができるってことは100%ではない。だって、ある日突然事故に遭ってなくなることだってあるし、どんな風に命の灯火が消える瞬間を迎えるのかはわからない。

 

 

 

だったら、今ここで本当に愛している相手がいるのなら口にするべき。
言えなかった言葉は、きっと後悔という形であなたの心に棘となって刺さり続ける。もっとこうしていてたら良かった、もっと伝えておけば良かったなんて後悔はあなたを苦しめるだけで何の役にも立たないから。

 

 

 

 

死というテーマは、とても重い。
けれども、誰も避けられないことであり誰にでも訪れるもの。だったら、そこを避けて通ろうとするのではなくて、死を見つめつつ今できることを精一杯やっていくしかない。その一つが愛する相手に「愛してる」を伝えることなのだと思う。

 

 

 

あなたは大切な人に伝えられる?

 

 

 

 

 

 

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